ハッピーセットの騒動 時系列まとめ
「マクドナルドのハッピーセット で何が起きたの?」
ハッピーセットのおまけの人気カードを目的とした購入者の大量買いと食品廃棄が発端となり、騒動に発展した内容を時系列にまとめました。
2025年8月9日開始のハッピーセット ポケモンカードキャンペーンで、大量購入や転売目的の買い占めが発生し、食品を放置した事例がSNSやニュースで拡散されました。
結果として社会的な批判が急速に広がり、マクドナルドは公式謝罪を余儀なくされました。
さらに消費者庁からの要望も発表され、マクドナルドは企業としての販売姿勢や食品ロス対策が問われることとなりました。
発売予告(8月4日)
マクドナルドが、次回ハッピーセット「ポケモン」を8月8日から期間限定販売することを発表しました。8月9日~11日の3日間は、ポケモンカード2枚セット(オリジナルイラストのピカチュウ1枚+ランダムで1枚)を数量限定でプレゼントするというニュースに、ポケモン好きな子供達や大人のポケモンファンだけでなく、転売業者も色めきたちました。
マクドナルドはこの公式ニュース上に、転売やフードロスを防止すべく、下記のお願いも掲載しました。
「※ハッピーセット「ポケモン」を、おひとりでも多くのお子様にお届けするため、8月9日(土)-8月11日(月・祝)の3日間はおひとりさま5セットまでのご購入をお願いいたします。
※転売または再販売その他営利を目的としたご購入はご遠慮ください。また、食べきれない量のご注文もご遠慮いただけますようお願いします。」
ハッピーセット「ポケモン」販売は、2025年8月8日~約3週間(予定)、第1弾は8月8日~8月14日、第2弾は8月15日~8月21日(8月15日から、ひみつのおもちゃ登場)、第3弾は8月22日~(第1弾と第2弾の残り)としていました。
[マクドナルド公式]より https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2025/0804a
メルカリとの取り組み(8月7日)
マクドナルド株式会社はフリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリと、情報共有を行い、発売前後の注意喚起や権利侵害品対策などの取り組みを実施することを共同発表しました。
具体的には、下記の取り組みとなります。
・「メルカリ」の利用規約違反への対応
・悪質な詐欺行為等、利用規約等に抵触する可能性のある出品の削除
・WEBサイト等から商品画像を転載する出品(著作権侵害)の削除
マクドナルドの発表には、転売や食べきれない量の注文を「ご遠慮いただけますよう」あらためてお願いするとともに、店舗への在庫に関するお問い合わせも遠慮いただきたいと記載がありました。
[マクドナルド公式]より https://www.mcdonalds.co.jp/company/info/2025/0807a
[メルカリ公式]より https://jp-news.mercari.com/articles/2025/08/07/454a73acf9/
発売開始と混乱(8月9日)
8月9日、ハッピーセット ポケモンカードキャンペーンが始まると、全国の店舗で早朝から行列が発生しました。購入は1人5セットまでに制限していましたが、発売当初からカード目当ての大量購入や転売目的の買い占めが相次ぎ、キャンペーン初日に、カードやおもちゃの配布が終了してしまった店舗が多数発生。
同時に、対策をしているはずのメルカリを含むフリマ・オークションサイトでの、高額大量販売が多数確認され、SNSやメディアでは食品放置・廃棄の報告があがり、拡散されはじめました。
その結果、社会的な批判が一気に高まりました。

実際に、テーブルに大量に放置されているハッピーセットや、大量購入者、メルカリでの高額出品を実際に目撃し、憤りを感じました。
マクドナルドの謝罪(8月11日)
マクドナルドは8月11日、公式サイトで「大量購入や転売、食品放置を確認した」と発表しました。お客様、店舗で働くクルー、近隣住民、テナント入居先のオーナーへの謝罪とともに、転売目的での購入や、食品の放置・廃棄を容認しないことを改めて発表。
「お子さまとご家族に楽しい食体験を提供する」という理念や姿勢に反したこの状況に、会社としての対応が不十分であったことを厳粛に受け止めました。
再発防止策として、より厳格な販売個数制限を示唆しました。
また、悪質な買い占め・転売行為を可能な限り抑制するため、各フリマアプリ運営業者に、より実効性のある対策を要請していくと発表しました。
[マクドナルド公式]より https://www.mcdonalds.co.jp/company/info/2025/0811a
マクドナルドが購入制限を発表(8月14日)
8月14日にマクドナルドは、8月15日から販売の第2弾については、17日までの3日間1グループ1会計3セット購入制限を実施すると発表。
あわせて、下記も掲載いたしました。
・クルー、お客様への謝罪
・お客様や店舗で働くクルーの意見に耳を傾け、継続的に購入制限を見直し改善を図る
・購入制限についてのお客様問い合わせ窓口の案内
・店舗在庫確認の電話、食品の不適切な取扱い、クルーへの行き過ぎた要求、店内無断撮影はNG
・転売目的での購入、食品の放置・廃棄を容認しない
[中日スポーツ]よりhttps://www.chunichi.co.jp/article/1115854
第2弾も完売し、第3弾の実施はなし
ハッピーセット®「ポケモン」第2弾は多くの店舗で早期に配布が終了し、第3弾の販売はなくなった、と発表されました。
[マクドナルド公式]より https://www.mcdonalds.co.jp/family/happyset/detail01/
マクドナルドの好感度低下
消費者意識分析サービスを提供する会社が、ハッピーセット「ポケモン」に関する意識調査を実施。
約半数の回答者が「マクドナルドの好感度が下がった」と回答したことをふまえ、「消費者の信頼は商品の人気だけでなく、企業の準備や対応によって大きく左右される」とまとめました。
[PR Times]より https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000109701.html
消費者庁の対応(8月20日)
消費者庁は8月20日、マクドナルドに販売方法改善を要望しました。
堀井奈津子消費者庁長官は、翌日の記者会見で「食品ロスが発生したことは誠に遺憾」と述べ、今後、事業者にはキャンペーンの際に食品ロスが出ないよう工夫を講じるよう求めました。
[朝日新聞]より https://www.asahi.com/articles/AST8P3DGMT8PUTFL00SM.html
ワンピース カードゲーム キャンペーン中止(8月20日)
消費者庁からの要望の後、マクドナルドは今後ハッピーセットの販売個数のより厳格な制限を設ける等施策の見直しを進めており、8月29日から開始予定だったハッピーセット「ワンピース カードゲーム」キャンペーンの中止を発表しました。
ワンピース カードゲームは、世界的人気アニメ「ワンピース」のカードゲームで、キャラクターごとにカードを集めるコレクターも多く、特に人気キャラクターのカードが高値で取引されています。そのため、マクドナルドハッピーセット「ワンピース カードゲーム」キャンペーンは、純粋なワンピースファンの子供や大人だけでなく、転売目的の業者からも注目を集めていたキャンペーンでした。
8月29日からは、ワンピース カードゲームの代わりに、過去キャンペーンで配布されたおもちゃが提供される対応に変更されました。
[マクドナルド公式]より https://www.mcdonalds.co.jp/company/info/2025/0820a/
BTSと全世界コラボ発表も“日本除外”(8月20日)
BTSのキャラクター「TinyTAN」とマクドナルドの世界規模コラボレーションが発表されました。2025年9月3日から過去最大規模の66か国で展開予定ですが、日本は対象外となっています。
日本で発売されない理由は、今回の騒動の影響でしょうか。
2021年にも世界各国でマクドナルドとBTSのコラボがありましたが、日本での展開はなく、入手できなかった多くのBTSファンから、再びのコラボレーションが切望されていました。
[Yahooニュース]より https://news.yahoo.co.jp/articles/d872fb911a53f7802e48ab6b2d0fb55b6eca3979
まとめ
今回の記事ではハッピーセット ポケモンカード騒動の発端から社会的混乱、マクドナルドの謝罪と消費者庁の要請、そして今後の対応までをご紹介しました。
マクドナルドは、転売や食品ロスへの対策、企業としての姿勢が問われることとなりました。
フリマアプリやオークションサイトで多くの方が気軽に販売や購入をできるようになった現代社会においては、今まで通りの方法で人気のある景品を提供するだけでは、逆にステークホルダーの信用を失い、企業価値が下がってしまう懸念もでてきました。
マクドナルドファン、一般消費者、転売業者だけでなく、多くの企業も自社キャンペーンの参考として、マクドナルドの今後の動向に注目をしています。

がんばれ!マクドナルド!
コメント